揺れたあと、机の上にあると違う。
EDCで常備するフラッシュライト3選。

夜中に少し揺れて、目が覚めました。スマホのライトをつけながら、玄関までの数歩を歩く。それで足りる夜もあれば、もう少し光が強かったら、もう少し両手が空いていたら、と思う夜もあります。

2026年に入ってから、地震の通知が増えた気がします。だからといって、急に防災袋を買い込む気にもなれない。重たい備えは、だいたい押し入れの奥で忘れられてしまうものです。それより、毎日机の上で使っている道具が、たまたま停電のときにも役に立つ。そのくらいの距離感のほうが、長く続きます。

今日は、そんな“日常GEARとして手に取れる懐中電灯”を3つ。タイトルにあるEDCとは「Every Day Carry」の略で、毎日身につけて持ち歩く小物のこと。鍵やカードホルダーと同じ温度感で、机の引き出しかバッグの定位置に置いておきたい1本を選び直してみました。大人の救急セットを選び直す3選と同じ温度感で読んでもらえると嬉しいです。

防災用品は、使わないと忘れる

正直に言うと、僕がいちばん信用しているのは、毎日触っている道具です。年に一度しか開けないボックスより、机の引き出しを開けて、何度も手に取った1本。スイッチの位置も、明るさの段階も、指が覚えています。

だから今回は、純粋な防災ライトではなく、ふだんから出番がある懐中電灯を選びました。USB-C充電ができること、片手で扱えること、強さを段階で選べること。地味ですが、この3つが揃うと、急に頼れる相棒になります。

① ポケットの定位置が決まる、Olight Baton 4

手のひらに収まる、ペンサイズの小さな筒。重さは100g前後で、ポケットに入れていることを忘れてしまうほどです。最大1300ルーメンという数字は、6畳の部屋を一瞬で昼間にしてしまう明るさ。机の下に落ちたUSBケーブルを探すときの低出力モードと、玄関先の暗がりを切り裂くターボモード、その両方が同じ1本に収まっています。

マグネット式の充電ドックが付属していて、机の隅に置いておけば、帰宅して放り込むだけで充電が始まります。「充電したか覚えていない」が起きにくい。これがEDCとして続けられる理由です。揺れた夜に、引き出しではなく机の上で待っていてくれます。

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② 胸元にクリップして、両手が空く。OLIGHT Perun 3 Mini

L字型のアングルライト。これがポケットに1本あると、世界の見え方が少し変わります。シャツの胸ポケットに挟めば、視線の方向にそのまま光が流れる。付属のヘッドバンドに通せば、そのままヘッドライトとしても機能します。両手が空く、というのは思っているより便利です。

地震のあと、停電したマンションの階段を降りるとき、片手は手すり、もう片手は家族の手か荷物。スマホライトを口にくわえる時代は、もう終わりにしてもいい気がします。最大1500ルーメン、USB-C充電、IPX8の防水。屋外で雨に降られても気にしないでいい強度があります。

そしてもうひとつ、このライトには楽しみがあります。Premium Editionに付属するワイヤレス充電ケースが、なんとも言えずかっこいい。オレンジに光るアルマイト仕上げのアルミ筐体に、フリップ式のフタ。手のひらに収めて開け閉めすると、まるでヴィンテージのZippoライターを扱っているような所作になります。側面には残量を示す小さなデジタル表示。緊急時にはスマホへ給電もできます。”道具を所有する楽しさ”を、こういう細部できちんと残してくれているのが嬉しいところです。

キャンプや夜の自転車整備、ベッドで本を読むときの手元灯にも使えます。出番が多いから、いざというときも自然に手が伸びる。

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③ ランタンにも、バッテリーにもなる。Goal Zero Lighthouse Micro Charge

こちらは少し変わり種で、円柱型のランタン兼モバイルバッテリー。スイッチを回すと、テーブル全体を照らす柔らかい白い光が広がります。下のキャップを外せば、上向きの懐中電灯モードにも切り替わる。USB-Cポートが付いていて、3000mAhの内蔵バッテリーからスマホへ給電もできます。

停電したリビングで、家族と食卓を囲むときに、これが1本あるとずいぶん空気が変わります。手で持ち上げて何かを照らす光ではなく、机の真ん中に置いておけば部屋全体が明るくなる光。普段は寝室の枕元で読書灯にしている、という使い方もできます。

“明かり”と“電源”を一つにまとめておくのは、思っているより気が楽です。救急セットと同じく、引き出しの定位置が決まれば、それで備えになります。

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まとめ:使い続けられる道具だけが、本当の備えになる

懐中電灯を「防災用品」と呼んだ瞬間、途端に使わなくなる。だから僕は、好きで選んだ道具を、たまたま停電にも使う、という順番で揃えるようにしています。机の上にあるOlight Baton 4、ポケットのPerun 3 Mini、リビングのLighthouse Micro Charge。3つとも、揺れた夜のために買ったわけではありません。でも、揺れた夜に、たぶん助けてくれるはずです。

春は引っ越しや模様替えのタイミングでもあります。机の引き出しに、1本入れ直してみるのはいかがでしょうか。

写真:@tokyo.hangout / 文:KURO