防災用品のリストを眺めていて、ふと気づいたことがあります。リュックに詰めるものって、ほとんどが「避難したあと」の道具なんですよね。非常食、ラジオ、アルミブランケット。もちろんどれも大事です。ただ、大きな揺れがおさまった直後の数時間、体が実際にすることを想像してみると、意外とシンプルらしいんです。頭を守る。散らばったものをどかす。そして、水でしのぐ。突き詰めると、この三つ。
部屋そのものを安全にしておく話は、以前家具の固定やガラスの飛散防止の記事で書きました。今回はその続編として、「発災直後に働く道具」を3つ選んでいます。基準はいつも通り、本当に使えるか・デザインが恥ずかしくないか・コスパは正直どうか。防災グッズ然としていない顔つきのものばかりを集めたので、リラックスして読んでいってください。
折りたたみヘルメット(守る)

DICプラスチックの「IZANO2」。国内メーカーの折りたたみ式ヘルメットで、使わないときは高さ6.3cmまでパタンと薄くなります。本棚の隙間、デスクの引き出し、シューズボックスの上。要するに「手が届く場所」に置いておけるサイズ感で、これが折りたたみ式の本質だと思うんです。押入れの奥にしまったヘルメットは、たぶん肝心の瞬間に間に合わないので。
飛来・落下物用と墜落時保護用、ふたつの国家検定をクリアしていて、頭囲は47〜62cm対応。つまり子どもから大人まで同じものをかぶれます。Amazonの安全ヘルメットカテゴリーでベストセラー1位というのも、まあ納得というワケ。色はホワイトを選びました。現場の色ではなく、部屋に出しっぱなしにできる色。ここ、続けるための案外大事なポイントだと思っています。
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ワークグローブ(どかす)

揺れのあとの室内は、割れたガラスや食器で想像以上に危ないらしいです。素手はもちろん、軍手でも防ぎきれずに手を切ってしまうケースが多いと聞きます。そこで選んだのが、Mechanix Wear(メカニクスウェア)の「M-PACT」。もともとアメリカのモータースポーツのピットから育ったブランドで、バイクやDIYが好きな人にはおなじみの一双です。
手のひらはArmortexという素材でガッチリ補強され、衝撃を吸収するD3Oパッド入り。ゴツゴツした見た目のわりに操作性がよくて、着けたままスマホも触れます。しかも洗濯できる。つまりこれ、防災用品というより「普段の道具」なんですよね。キャンプで、洗車で、ベランダの大掃除で使い込んでおいて、いざという時にも同じ手袋が働いてくれる。道具は使い慣れているものがいちばん強い、というのが僕の持論です。
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長期保存水(しのぐ)

農林水産省の備蓄ガイドでは、飲料水と調理用の水は1人1日3リットル、最低3日分、できれば1週間分が目安とされています。1週間分だと、ひとり暮らしでも21リットル。ここで正直に告白すると、僕が水の備蓄をずっと後回しにしてきた理由はただひとつ、重いからです。
アコールの「10年保存水」は1.8リットル×12本入り。13キロの箱ふたつ、合計約26キロが玄関まで届きます。スーパーから自力で運ぶことを考えたら、これはもう通販のいちばん正しい使い方じゃないですか? 中身は高知・室戸岬の沖、水深344mから取水した海洋深層水。RO膜でミネラルを徹底的に除いた硬度ゼロの純水なので、赤ちゃんのミルクや薬を飲むときにもそのまま使えるそうです。
そして名前の通り、保存期間は10年。備蓄の最大の敵は「入れ替え忘れ」だと思うんですが、10年あれば賞味期限のことはほぼ忘れていられます。買って、しまって、忘れていい水。これはちょっとした発明だと思います。
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まとめ:初動の道具は、手の届く場所に
今回の3つは、合わせても1万3千円弱。ヘルメットは本棚に、グローブは引き出しに、水は押入れの下段に。どれも「奥にしまい込まない」のがコツらしいです。揺れたあとに机の上にあると心強いフラッシュライトの話も以前書いているので、あわせてどうぞ。
備えって、危機感で揃えるものではなくて、道具として惚れたものを少しずつ手元に置いていくことだと思っています。まずは一つ、今日カートに入れるところから。
by KURO / model: Mao @TOKYO HANG OUT


